カテゴリー: Q&A

「考具」を中心とする拙著の読者みなさん、そして「ワークショップ・考具」「アイデア・バイブル ワークショップ ミニ&プラス」からいただいたご質問にお答えします。
もう10年以上やってるので、実はいくつか「被り」もあります。あしからず・・・。

Q078:自分の限界を超えるためには?

Q:
性格的なものがアイデアの限界、すなわちわがままの限界を作りますが、
この限界を越えるための手近な方法があれば教えていただきたい!
(京都府:Nさん)

A:
ひとつはチームで作業すること。いろんなリソースを活用することができます。
あるいは自分自身のリソースを増やすために何をするか。方向性としては二つあります。一つは深さ。自分が好きなこと、興味あることをとことん追いかけていくことです。
さらには、幅を広げていく方向。嫌いなことを無理矢理やるのもナンですが、新しいことをお試しできるチャンスは意外にそばにあるはずです。誘われたら行ってみる。隣にあったら手に取ってみる。

詰まらなかったら途中でやめればいいじゃないかと思います。まずはちょっとだけでもやってみる。
それが自分の幅を広げるための手がかりになるんじゃないでしょうか。

(かとうまさはる) 

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Q077:あるひとつ系統のアイデアに縛られないためには?

Q:「既存の要素」を出すときなども含めて、まんべんないアイデアではなく、
  ひとつの系統のアイデアだけが強くでてきてしまうとき、
  どうやって別の考えの系統に行くのですか?
    (大阪府:Tさん)

A:
数を多く出すことに慣れてきた人の悩みですね。
この段階に来たら、フレームワークを使うと、漏れ抜けが減ると思います。3C、4P、5W1H、SWOT、ロジックツリー・・いろいろあります。たくさん出すことが普通になってきた人にとってはフレームワークは武器。自分でもいやになるくらい、また既存の要素やアイデアが出てくるようになります。試してみてください。
   (かとうまさはる)

 

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Q076:少人数グループワークにおいてもディレクターは必要?

Q:
大学生です。
課題をグループワークでこなしていますが、4人編成で、リーダーを決めろという指示がなかったのでリーダーはいません。毎週みんなでアイデアを出してみんなで決めているという状態です。
黙り込むような状況があったら、誰かが話を進行しなければならない。そうなったら「やらなきゃ!」って思うんですが、そうなると私の立場は曖昧になり、『自分が今仕切るべきなのかプランを提供するべきなのか』が分からなくなってしまいます。
4人という少人数のグループワークにおいて、アイデアをなるべく多く出すために全員がプランナーになってグワークを進めてきたのですが、やはりディレクターは必要なのでしょうか!?
(東京都:Hさん)

A:
まずは3種類に分けてみます。

1)ディレクター
2)ファシリテーター
3)仕切り役

ディレクター(D)として機能するためには、周囲から「この人はDだ」と認められる必要があります。その権威付けは、職制上(など公式に)決まっている場合。あるいはその実力などをして、の場合。この路線でゆくならばメンバーが「それしかない」と自然に思うような、よきアイデアを出しまくる。その積み重ねが実は最短距離でしょう。

プロの世界もそうで、「自称D」は相手にされません。その人なりの「代表作」がありますね、やはり。そこまでいくと、自分のアイデアを選ぶかどうかは別として決める権限、が付いてくるわけです。

ちなみにこの状態は「性格柄」獲得するものではありません。アイデア・企画アウトプットの結果。
リーダーとディレクターは似て非なるもの、と思います。ただ、「メンバーにアイデアを出させる」ことができるかどうかは別問題。仕事ではないとなると、いわゆるモチベーションやら何やら・・が引っ掛かってきます。

続いてファシになるケース。このケースはアイデアが優れている必要はありません(失礼!)。それよりも、チームを前に進ませるスキルがあるかどうか、です。ヒントは『アイデア会議』のゴールデンルール2,発言と発言者とを分けること。アイデアだけを議論できる物理的環境を整えてあげるとよいです。ファシリテーションのツールと対人関係的なスキルとの組み合わせが吉。自分がファシリテーターになる「期間」ですが、一番よいのはもちろん始めから終わりまで。

しかしそれだと「アイデアパーソン・自分」としては詰まらないので、時間を分けて個人作業タイム=アイデアパーソン、議論=ファシの使い分けでしょうか。自分のアイデアが選ばれない可能性もありますがそこは実力勝負、と考えてみてはいかがでしょうか。発言者と切り離されたいいアイデアはちゃんと選ばれると思います。

Dでもファシでもないのが3)の仕切り役です。仕切る、とはどんな行動/言動をすることなのか。またそこまでの背景はどうだったのか?
を振り返ってみると、その違い=「仕切れない理由」が分かるのでは。それこそ人格的/性格的なもので仕切ってきた人にとってはアイデアを「出させる」「議論させる」というプロセスデザイン/マネジメントは六つかしいでしょう。
  (かとうまさはる)

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Q075:いいアイデアを「選ぶ目」の鍛え方は存在する?

Q:いいアイデアを選ぶための目の鍛え方、選ぶときのツールなどはあるんでしょうか?
  (東京都:Dさん)

A:
これは六つかしい質問。選ぶ目、はそう簡単には養成されません。
やはりある程度の経験が土壌です。年齢ではなく、体験数という基準でしょうか。また選び方、については提案相手の側で選考基準が明確になっていないケースもあります。いわゆる好き嫌いで決まる場合は少ないでしょうが、どこかで主観的な判断も入ってきます。そこを見極めていくのが名ディレクター、名プロデューサーの一つの条件でしょう。ただ、一概には云えませんが「ダメな基準」はもう少し明確に分かります。人間、ある程度の目利き能力は自然に身に付いているようです。

この段階でなってしまってはいけないのが「アイデアキラー」。ダメな基準が見えるばかりに「ダメ」「ダメ」「ちょっと・・」を連発する人は不要です。「考具」というタイトルを考えてくれた先達は、「案で話せ」とおっしゃってます。ダメ出しではなく、代案で対抗する。アイデアパーソンかくありたし、です。
  (かとうまさはる) 

Q074:人に見せることが「もったいない」と思いませんか?

Q:自分のアイデアを人に見せるときに、「もったいない」と思うことありませんか?
 (東京都:Wさん)

A:
チームで作業をする場合には、“アイデアの著作権”(法的な権利云々ではなく、
「誰のアイデア?」ぐらいの軽めの意味で使用してます)は、チームに属する感覚を持っています。最初に「(わがままに)云い出す」のはあくまでも一人の個人ですが、それがチームのメンバーによってアレコレ「云い換えられる」(俗には「揉む」なんて云います)
過程を経て、アイデアがよくなっていく。

その時点で、“著作権”が個人からチームにバトンタッチ。さらに実現に至るには、社内、社外のいろんな人たちの支援があって成立します。「これ最初に考えたの、オレ!」という自負はあってしかるべきですが、そこにこだわりすぎると、チームでの仕事はできません。あとはどう考えるか、によりますね。
 (かとうまさはる)

Q073:アイデア出し、流れに乗るまでに時間がかかります。

Q:アイデアを出すとどうしても最初にうまいことアイデアが出ません。
  流れに乗るまでに時間がかかってしまいます。
  (東京都:Oさん)

A:
自分が「アイデア製造機」になる瞬間をどうやってこさえるのか。本当に人によりけりです。
ちょっと時間を投下して、あれこれ試してみてください。ただ、誰もが同じ練習量で同じだけ上達するわけではありません。
ここがちょっと厄介なところですが・・・
スポーツと違ってそこまで面倒見てくれるコーチがいるとキツイかも知れませんが、素敵ですね。

  (かとうまさはる) 

 

Q072:200%不可能なアイデアでも、出す必要がありますか?

Q:200%不可能な案でも、アイデアの数を増やすために出す必要がありますか?
 (東京都:Eさん)

A:
迫り来るアイデア持ち寄り打ち合わせを前にして、坊主だったら必要でしょう。
打ち合わせを和ませる効果もあります(あえて最初に出して笑いをとるなど)。また、一見不可能なアイデアは、まったく新しい視点をメンバーに与えてくれることもよくあります。目の前の課題には役立たないかも知れませんが、肥やし。2年後に花が咲くかも知れません。1998年には暴論、今は常識、なんてあるのでは?
とにかく100%無駄なアイデアはありません。
  (かとうまさはる) 

 

Q071:ディレクターはどうやって企画を選べばよいのでしょう?

Q:自分がディレクターをするアイデア会議の場合、
  アイデアを選ぶ基準はどうすればいいのでしょうか?
  (東京都:Rさん)

A:
自分の好き嫌い、ではディレクターは務まりません。
そのチームにとっての「クライアント」がどんな価値基準を持っているのか、が前提です。その勘所や経験がないと、選んだものが大外れ、になりますね。その上で「面白い/面白くない」「筋がいい/筋が悪い」などの分類をしてみます(机の上や壁を使って目に見える形にアイデアスケッチを動かしながらやると効果的です、最初は)。

面白くて筋がいい、がいくつもあれば問題なしですが、まあそうもいきません。選ぼうとしても選べない状況も有り得ます。となると次のアイデア会議までに、自分たちの基準を満たすアイデアを再度募集することになります。

つまり、選ぶ判断の前に「何を考えてもらうか」のお題出し、もディレクターの超・重要な仕事になります。やってみる=お題を出し、その“返事”をもらってみると、その六つかしさが分かるでしょう。

ということで100%ではありませんが、よいディレクターになるためには、それ相応のプランナー経験が必要です。考えたことのある人だから、考えさせられる。学生さん同士のチームなど、年齢差≒経験の差が少ないので、ディレクターとプランナーとの間に違いが出にくい=判断に自信がつかないことも予想されますね。その場合は、要・コソ練! ディレクターは、つねにプランナーを凌駕しているくらいの実力が必要なんです。だからこそ選べる。そう考えてみてください。
   (かとうまさはる)  

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Q070:アイデア会議に議事録は不向き?

Q:アイデア出し系の打ち合わせで付箋紙を使っていると、
  書きつけた内容がパラバラになって議事録にまとめにくいのですが・・・
  (東京都:Aさん)

A:
そもそもその会、きちんと整理して(議事録にして)
参加者に渡す必要があるんでしょうか?
アイデア出しのために渡すのならば、一見未整理でもホワイトボードをそのままプリントアウトしたものや、
途中でキーポイントになりそうな付箋紙を台紙(コピー用紙)に貼って
焼き増すとか、そんなことでよいのではないでしょうか。
議論の様相もさることながら、アイデアのため、ならば自分がジャンプするための「ロイター板キーワード」を持ち帰った方がよっぽど役に立ちますから。
そんな“プランナーのための議事録もどき”試してみてください。
  (かとうまさはる) 

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Q069:アイデア出し、何人ぐらいがベストですか?

Q:アイデア出しをするときには、何人ぐらいがベストなんですか?
 (千葉県:Iさん)

A:
その打ち合わせを主催するディレクターにより異なりますが
できれば3人以上。
10人だともしかすると多過ぎかも?

ディレクターの経験値が不足しているようであれば少なめがお勧めです。人数が多いと議論が足りずに、ディレクターの一存、になりやすい。しかし好き/嫌いで選んでしまうことが一番危険なので。
もう一つは、メンバーのマンネリ防止をどうするか。
基本はメンバー各位が、いつも新鮮さをキープするような姿勢で臨むがよいのですが
たまには新しいメンバーを“カンフル剤”とすることもいいでしょう。
  (かとうまさはる) 

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Q068:「WS考具」はどうして飲食自由なんですか?

Q:どうして「ワークショップ考具」は飲食自由なんですか?
 (東京都:Sさん)

A:
学問的な理屈はないのですが・・その方がリラックスできませんか。
このWSは、最終的によいアイデア、素敵な企画が出てくればいいので、途中のことは、割にどうでもよいかなと思ってます。真面目なビジネスでも「ランチミーティング」なんてあるわけですし、何かを食べながらやるのは絶対ダメ、ってこともないでしょう?
 (かとうまさはる)

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Q067:アイデアの「揉み方」はどうすると?

Q:アイデアスケッチに描いたアイデアがそのまま企画になるわけではないとすると
  どうやってよりよいものへ変えていくのでしょうか?
  (神奈川県:Oさん)

A:
俗にいう「揉む」の段階です。
一人でやるのは大変、かつ自分の領域をなかなか抜けられないのでここは複数=チームでやるのがお勧めのステップ。当然、云い出されたアイデア=原石そのままで勝負するのは六つかしい。企画作業の段階に持ち込む前に、アイデアのレベルでもう少し検討することが必要だからです。個人的には「云い換え」と呼んでいます。  ※アイデアスケッチを描くことが「云い出し」

さて、ここは拙著(「アイデア会議」)でもシュミレーション的に触れています。
出てきたアイデアの構成要素をズラシたり、思いきり飛んでみたりして実際に言葉をぶつけ、よりよいアイデアに向かって衆知を集めていく。ここはアタマも口も動かすことになりましょう。成功イメージはありつつも、
そのやりとりを受け取りやすい技(例えばワークショップの一コマ)としてはまだ整理しきれていません。かとうとしても、次の課題になっています。
  (かとうまさはる) 

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Q066:選ばれなかったプランナーのモチベーションは?

Q:アイデアが選ばれなかったプランナー、モチベーションが下がってしまいませんか?
  (埼玉県:Uさん)

A:
本当にいろいろ考えて、「これは」と自分で思う一案があったのにあっさりパスされると、そりゃやっぱりくじけますよね。ただ、それも宿命。
世のベストセラーが最初に門を叩いた出版社には門前払いだったんです・・・なんて話、いくつもありますが、
基本的には自分の目の前にいるディレクターと突破しないと始まりません。プランナーが「仕事」であるならば、そこは乗り越えるべき山でしょう。

ただ、ディレクターも昔のように「ダメなもんはダメ」と一喝するだけでは
六つかしいかもしれません。その面ではモチベートしてあげる必要はありそうです。ただそれは、打ち合わせ(アイデア会議)自体を第三者的にファシリテートすることではなくて、対人コミュニケーションスキルとしてファシリテーションをディレクターが持つべき時代に
なった、ということだと個人的には捉えています。あくまでもプランナーは勝負の世界にいる感じです。
厳しいですけど。
  (かとうまさはる) 

Q065:アイデアはまとめるものですか?

Q:例えばアイデアスケッチなどをみんなで描いて出てきたなかから
  最終的なアイデアを選ぶときには、各アイデアをどうやってまとめるのでしょう?
  そのコツを教えてください。
  (埼玉県:Uさん)

A:
基本的には、アイデアはまとめません。単純に合体はさせない、ということです。それが「選ぶ」。
というのは、アイデアは企画の核心。そして一つの企画に核心は一つが通常です。もちろん強いコアアイデアを他のアイデアが補強する関係は十分考えられますから、まとめることがゼロではありません。

また、どこかに提案するためにではないアイデア出しのケース、例えば社内やグループ内のコミュニケーションを良くするために行うワークショップなどでは
「選ぶ」に固執するのはかえっておかしくなるかも知れません。そのアイデア出しワークの目的によって、「まとめ方」は変わるわけですね。
   (かとうまさはる)  

Q064:人を“脱がせる”にはどうしたら?

Q:アイデアを考えるとは、自分のこれまでの人生が出る、
  だから自分自身を“脱ぐ”ことが必要なんだとおっしゃいますが
  普通のひとを“脱がせる”のは抵抗があるし、大変だと思うのですが・・・
  (千葉県:Yさん)

A:
そうですね、六つかしいです。特にいきなり云われると。
これも段階を追って、気がついたらあれ、脱いでた? ぐらいが素敵ですね。となると肝心なのは“脱がし方”。
これはもう、大人のみなさんは個人的にそれぞれ研究されていると思いますが(笑)
それと同じです。乱暴なのはよろしくなくて、一枚、一枚が基本でしょう。自分自身を脱いで見せるためにはどうしたらいいか。
ちょっと考えたら、ヒントはあたりに転がってますよね。探してみてください。そしてコートが脱げたら、上着も脱げる、ネクタイも取れる・・とつながっていきます。
  (かとうまさはる)

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Q063:会社の仲間にたくさんのアイデアを出してもらうには?

Q:「ワークショップ考具」でやるような作業、例えば既存の要素をたくさん出してみよう、
  とお願いしても、そうそう簡単にはポストイットを書いてもらえるとは思えません。
  書いてもらえるためにはどうしたらよいのでしょうか。
  (神奈川県:Kさん)

A:
アイデアを考えるのはスポーツに似ている、がかとうの私論です。
いきなり「●●してみて」と云われても、身体は動かない。動かし方を知らないからです。出し慣れていない人に
「何でもいいから、兎に角たくさん書き出してください」と云ってしまうのは
実は非常に乱暴なオーダーになっています。慣れていないだけで、書くポテンシャルはありますから、徐々に慣らしていく、そのための段取りを曳いてあげることが肝要かと。

「なんでもいい」ではなくて「過去24時間にあったこと」など、問い掛けを具体的にしてみたり、書いて欲しい内容を限定してみたり。投げ掛ける側の工夫で答える方も相当気楽に取り組めます。気分はコーチでなくて、インストラクター。最終的に求めるゴールは高くても、到るまでの階段は極力低く。
段数を多くできるとよいと思います。面倒であるのは事実と思いますが、すぐ追いついてくれますよ。
  (かとうまさはる) 

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Q062:考具の選び方、そのコツは?

Q:例えばアイデア出しのフェイズでもいくつかの考具が挙げられていますが、
  情況によってどれを使うのがよい、などのコツはあるのでしょうか?
  (東京都:Nさん)

A:
コツ・・ありません! 実は。
と云いますのは、使う人と考具には相性があるからです。マンダラート、アイデアスケッチのPC編・・・
どの考具にしても、最終的なゴール(目標)は同じなのだと思いますが、使う人(つまりみなさん一人ひとり)が使いやすいか、しっくり来るかどうかはまた別問題。拙著に採り上げたものに限らず、
自分にあった考具を見つけられたラッキーなんだと思うのです。

残念なのは、考えるとはスポーツに似ているので実際に、それも何度かやってみないとその考具と自分との愛称が分からないのが困ったところ。そんなことも理解いただきつつ、自分にとってのベストセレクション
(その後変わる可能性も大いにありますが・・)を見つける、揃えるのが理想ですよね。
  (かとうまさはる) 

Q061:カラーバスはいつやるものですか?

Q:カラーバスって、いつやるとよいのでしょうか?
  集まってきたアイテムがすぐ役立つとは限らない、
そのまま役立つとは限らないとなると・・?
  (宮城県:Tさん)

A:
カラーバスの効果として期待できるのは
「普通に思い出せない過去の記憶を自らの手で引きずり出してくるキッカケづくり」。友だちや知り合いとの何気ない会話から
その直前まで思い出そうともしなかったアレコレが
溢れてくるような状態を一人きりで作り出そう、というものでしょう。

具体的なシーンとしては

1)普段使いのカラーバス
「記憶=既存の要素を思い出しやすいアタマになる」ためのトレーニングとして。通勤、通学、単なる移動中に特に何も求めずにやる。そして「ああ、そんなこともあったな」と自分の記憶を掘り起こしておく練習です。

2)困ったときのカラーバス
明日までにアイデア出さないといけない! という緊急時のヒント探し。すぐ使えるネタそのもの、あるいはネタにつながるキッカケにたくさん出会えるかどうかは時の運もありますが、そもそもアイデアを探そうモードにすでに入っているなら、何とか見つかってしまうから不思議なものです。

ただ、困ったときだけ急にやろうとしてうまくいかないこともあるでしょうから
毎日とは云いませんが、日頃慣れておくと
イザ鎌倉でも手にすることのできる果実は多くなると思いますよ。
  (かとうまさはる) 

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Q060:シーズ起点の場合、ゴールを仮決めするには?

Q:
アイデア会議の「選ぶ」ところについて質問です。売上げが上がる、など判断基準となるようなゴールが与件として与えられてる場合は分かりますが、シーズ起点(Dという基礎技術はあるが、さてどうやって活用=商品化しよう・・など)でアイデアを考えていく場合に、どうやって良きものを選ぶことができるのでしょうか?
 (京都府:Uさん)

A:
確かに、ゴールそのものが見えない問いを考えていくことはハードですね。また世の中のアイデア/企画の多くが、実は受注型で考えられているのも事実でしょう。

じゃあどうする?
かとうにも答えが分かりません。
以降は推測でしかありません。例えば、基礎科学の研究所はUさんのような悩みをいつも抱えているのだと思います。可能性はありそうな予感はブンブンするものの、どちらの方向へ持っていけばいいのか分からない、目の前にある素材や現象。成功譚を聞いていると「あれこれやってみて」だったり「偶然に」なんて書いてあります。
ただ、どこかの時点で「これから試してみよう」の判断があったことは事実です。一度に全てのラインを走らせることもできないでしょうから。つまり・・そこにあったのはディレクター(研究所のリーダー)の判断。「絶対にナイ」ものを外すことはできたにしても、「イチ押し」を決めたのはどうやって? ある程度は経験の蓄積で見えることもあるでしょうし、もしかしたら「えいや」かも知れない。それを「鋭い研究者の直感」と呼ぶか「たんなる山勘」あるいは「奇跡」か。

いずれにせよ、ディレクターの責任で判断したとしか云い様がない気がします。重たいですね、この仕事。
 (かとうまさはる)

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Q059:企画の善し悪しは、アイデア出しの時点で決まっている?

Q:企画のコアとなるアイデアを決める時に、
  その打ち合わせに出てきたアイデアスケッチの中から「選ぶ」のであれば、
  アイデア出しの時点で、事実上決まっている、ということになってしまうのでしょうか?
  (京都府:Kさん)

A:
だいたい、そうです。
集まって、それから考えれば良いアイデアが出るよ! というのは
かなりの自信家だけに許された台詞だと思います。その前の準備段階=個人で必死こいて考える=アイデアスケッチを描く=ネタを集めて・・・
の時間が企画の善し悪しを事実上決定していると思います。

具体的には、打ち合わせ/アイデア会議の場に出てきたアイデアスケッチがその企画の行く末を示してくれているわけです。ただ、出てきたアイデアスケッチを「そのまま選ぶ」で済まないのも事実です。面白い/筋のよい素材をアレコレと揉む過程は必要になるでしょう。そのプロセスの中で、ポンと跳んで、スケッチには出てこなかった、
新しいコアとなるアイデアが出てくることもあります。ありますが、その確率は低い。また、そのジャンプに行き着くためには、やはり目の前にある、その1枚(あるいは複数枚の)アイデアスケッチが必要だったのです。
 (かとうまさはる)

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