カテゴリー: Q&A

「考具」を中心とする拙著の読者みなさん、そして「ワークショップ・考具」「アイデア・バイブル ワークショップ ミニ&プラス」からいただいたご質問にお答えします。
もう10年以上やってるので、実はいくつか「被り」もあります。あしからず・・・。

Q066:選ばれなかったプランナーのモチベーションは?

Q:アイデアが選ばれなかったプランナー、モチベーションが下がってしまいませんか?
  (埼玉県:Uさん)

A:
本当にいろいろ考えて、「これは」と自分で思う一案があったのにあっさりパスされると、そりゃやっぱりくじけますよね。ただ、それも宿命。
世のベストセラーが最初に門を叩いた出版社には門前払いだったんです・・・なんて話、いくつもありますが、
基本的には自分の目の前にいるディレクターと突破しないと始まりません。プランナーが「仕事」であるならば、そこは乗り越えるべき山でしょう。

ただ、ディレクターも昔のように「ダメなもんはダメ」と一喝するだけでは
六つかしいかもしれません。その面ではモチベートしてあげる必要はありそうです。ただそれは、打ち合わせ(アイデア会議)自体を第三者的にファシリテートすることではなくて、対人コミュニケーションスキルとしてファシリテーションをディレクターが持つべき時代に
なった、ということだと個人的には捉えています。あくまでもプランナーは勝負の世界にいる感じです。
厳しいですけど。
  (かとうまさはる) 

Q065:アイデアはまとめるものですか?

Q:例えばアイデアスケッチなどをみんなで描いて出てきたなかから
  最終的なアイデアを選ぶときには、各アイデアをどうやってまとめるのでしょう?
  そのコツを教えてください。
  (埼玉県:Uさん)

A:
基本的には、アイデアはまとめません。単純に合体はさせない、ということです。それが「選ぶ」。
というのは、アイデアは企画の核心。そして一つの企画に核心は一つが通常です。もちろん強いコアアイデアを他のアイデアが補強する関係は十分考えられますから、まとめることがゼロではありません。

また、どこかに提案するためにではないアイデア出しのケース、例えば社内やグループ内のコミュニケーションを良くするために行うワークショップなどでは
「選ぶ」に固執するのはかえっておかしくなるかも知れません。そのアイデア出しワークの目的によって、「まとめ方」は変わるわけですね。
   (かとうまさはる)  

Q064:人を“脱がせる”にはどうしたら?

Q:アイデアを考えるとは、自分のこれまでの人生が出る、
  だから自分自身を“脱ぐ”ことが必要なんだとおっしゃいますが
  普通のひとを“脱がせる”のは抵抗があるし、大変だと思うのですが・・・
  (千葉県:Yさん)

A:
そうですね、六つかしいです。特にいきなり云われると。
これも段階を追って、気がついたらあれ、脱いでた? ぐらいが素敵ですね。となると肝心なのは“脱がし方”。
これはもう、大人のみなさんは個人的にそれぞれ研究されていると思いますが(笑)
それと同じです。乱暴なのはよろしくなくて、一枚、一枚が基本でしょう。自分自身を脱いで見せるためにはどうしたらいいか。
ちょっと考えたら、ヒントはあたりに転がってますよね。探してみてください。そしてコートが脱げたら、上着も脱げる、ネクタイも取れる・・とつながっていきます。
  (かとうまさはる)

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Q063:会社の仲間にたくさんのアイデアを出してもらうには?

Q:「ワークショップ考具」でやるような作業、例えば既存の要素をたくさん出してみよう、
  とお願いしても、そうそう簡単にはポストイットを書いてもらえるとは思えません。
  書いてもらえるためにはどうしたらよいのでしょうか。
  (神奈川県:Kさん)

A:
アイデアを考えるのはスポーツに似ている、がかとうの私論です。
いきなり「●●してみて」と云われても、身体は動かない。動かし方を知らないからです。出し慣れていない人に
「何でもいいから、兎に角たくさん書き出してください」と云ってしまうのは
実は非常に乱暴なオーダーになっています。慣れていないだけで、書くポテンシャルはありますから、徐々に慣らしていく、そのための段取りを曳いてあげることが肝要かと。

「なんでもいい」ではなくて「過去24時間にあったこと」など、問い掛けを具体的にしてみたり、書いて欲しい内容を限定してみたり。投げ掛ける側の工夫で答える方も相当気楽に取り組めます。気分はコーチでなくて、インストラクター。最終的に求めるゴールは高くても、到るまでの階段は極力低く。
段数を多くできるとよいと思います。面倒であるのは事実と思いますが、すぐ追いついてくれますよ。
  (かとうまさはる) 

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Q062:考具の選び方、そのコツは?

Q:例えばアイデア出しのフェイズでもいくつかの考具が挙げられていますが、
  情況によってどれを使うのがよい、などのコツはあるのでしょうか?
  (東京都:Nさん)

A:
コツ・・ありません! 実は。
と云いますのは、使う人と考具には相性があるからです。マンダラート、アイデアスケッチのPC編・・・
どの考具にしても、最終的なゴール(目標)は同じなのだと思いますが、使う人(つまりみなさん一人ひとり)が使いやすいか、しっくり来るかどうかはまた別問題。拙著に採り上げたものに限らず、
自分にあった考具を見つけられたラッキーなんだと思うのです。

残念なのは、考えるとはスポーツに似ているので実際に、それも何度かやってみないとその考具と自分との愛称が分からないのが困ったところ。そんなことも理解いただきつつ、自分にとってのベストセレクション
(その後変わる可能性も大いにありますが・・)を見つける、揃えるのが理想ですよね。
  (かとうまさはる) 

Q061:カラーバスはいつやるものですか?

Q:カラーバスって、いつやるとよいのでしょうか?
  集まってきたアイテムがすぐ役立つとは限らない、
そのまま役立つとは限らないとなると・・?
  (宮城県:Tさん)

A:
カラーバスの効果として期待できるのは
「普通に思い出せない過去の記憶を自らの手で引きずり出してくるキッカケづくり」。友だちや知り合いとの何気ない会話から
その直前まで思い出そうともしなかったアレコレが
溢れてくるような状態を一人きりで作り出そう、というものでしょう。

具体的なシーンとしては

1)普段使いのカラーバス
「記憶=既存の要素を思い出しやすいアタマになる」ためのトレーニングとして。通勤、通学、単なる移動中に特に何も求めずにやる。そして「ああ、そんなこともあったな」と自分の記憶を掘り起こしておく練習です。

2)困ったときのカラーバス
明日までにアイデア出さないといけない! という緊急時のヒント探し。すぐ使えるネタそのもの、あるいはネタにつながるキッカケにたくさん出会えるかどうかは時の運もありますが、そもそもアイデアを探そうモードにすでに入っているなら、何とか見つかってしまうから不思議なものです。

ただ、困ったときだけ急にやろうとしてうまくいかないこともあるでしょうから
毎日とは云いませんが、日頃慣れておくと
イザ鎌倉でも手にすることのできる果実は多くなると思いますよ。
  (かとうまさはる) 

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Q060:シーズ起点の場合、ゴールを仮決めするには?

Q:
アイデア会議の「選ぶ」ところについて質問です。売上げが上がる、など判断基準となるようなゴールが与件として与えられてる場合は分かりますが、シーズ起点(Dという基礎技術はあるが、さてどうやって活用=商品化しよう・・など)でアイデアを考えていく場合に、どうやって良きものを選ぶことができるのでしょうか?
 (京都府:Uさん)

A:
確かに、ゴールそのものが見えない問いを考えていくことはハードですね。また世の中のアイデア/企画の多くが、実は受注型で考えられているのも事実でしょう。

じゃあどうする?
かとうにも答えが分かりません。
以降は推測でしかありません。例えば、基礎科学の研究所はUさんのような悩みをいつも抱えているのだと思います。可能性はありそうな予感はブンブンするものの、どちらの方向へ持っていけばいいのか分からない、目の前にある素材や現象。成功譚を聞いていると「あれこれやってみて」だったり「偶然に」なんて書いてあります。
ただ、どこかの時点で「これから試してみよう」の判断があったことは事実です。一度に全てのラインを走らせることもできないでしょうから。つまり・・そこにあったのはディレクター(研究所のリーダー)の判断。「絶対にナイ」ものを外すことはできたにしても、「イチ押し」を決めたのはどうやって? ある程度は経験の蓄積で見えることもあるでしょうし、もしかしたら「えいや」かも知れない。それを「鋭い研究者の直感」と呼ぶか「たんなる山勘」あるいは「奇跡」か。

いずれにせよ、ディレクターの責任で判断したとしか云い様がない気がします。重たいですね、この仕事。
 (かとうまさはる)

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Q059:企画の善し悪しは、アイデア出しの時点で決まっている?

Q:企画のコアとなるアイデアを決める時に、
  その打ち合わせに出てきたアイデアスケッチの中から「選ぶ」のであれば、
  アイデア出しの時点で、事実上決まっている、ということになってしまうのでしょうか?
  (京都府:Kさん)

A:
だいたい、そうです。
集まって、それから考えれば良いアイデアが出るよ! というのは
かなりの自信家だけに許された台詞だと思います。その前の準備段階=個人で必死こいて考える=アイデアスケッチを描く=ネタを集めて・・・
の時間が企画の善し悪しを事実上決定していると思います。

具体的には、打ち合わせ/アイデア会議の場に出てきたアイデアスケッチがその企画の行く末を示してくれているわけです。ただ、出てきたアイデアスケッチを「そのまま選ぶ」で済まないのも事実です。面白い/筋のよい素材をアレコレと揉む過程は必要になるでしょう。そのプロセスの中で、ポンと跳んで、スケッチには出てこなかった、
新しいコアとなるアイデアが出てくることもあります。ありますが、その確率は低い。また、そのジャンプに行き着くためには、やはり目の前にある、その1枚(あるいは複数枚の)アイデアスケッチが必要だったのです。
 (かとうまさはる)

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Q058:カラーバスで書いたメモ、役に立たないような気がします。

Q:
課題を意識しながらカラーバスをしました。
  しかしメモ帳に書いたアイテムがそのままアイデアには直結しないような気がするのですが・・?
  (京都府:Oさん)

A:
その通り。カラーバスで発見して書きつけたそのものが、そのまま役立つケースは少ないと思いますよ。そのメモは、広大な記憶の海に打ち込んだ橋頭堡。そこから連想が始まりつながり横に行き、
「お、そういえば・・」と何かにたどり着けばよいのです。

カラーバスで目に入ったものは
真っ当に入ったら思い出せない「既存の要素」を
あなたの脳から引きずり出すためのキッカケ。その先、が本当の勝負なんです。ですから、カラーバスで「●●」とメモったら、1−2秒「●●、と云えば・・?」と思いを巡らせてみてください。考える、というよりは感じる、連想する。思いつくためのロイター板ですから。

と、「普段使いのカラーバス」はまたちょっと効能が違うかもしれません。こちらは課題への対策に悩むのではなく、自分の記憶を何となく掘り起こすためのトレーニング。「あ、こんなこともあった」「そうだったそうだった」ぐらいで昨日までなら、いえ3秒前までも思い出しもしなかったような記憶を蘇らせておくだけでOKでしょう。後できっと、何かの役に立ちます。
   (かとうまさはる)  

Q057:フラットなメンバーで議論すると決められない。

Q:
特に上下関係のない大学の仲間とアイデア会議をしても、なかなかこの一案、に絞れません。
  (京都府:Iさん)

A:
フラットな関係である人たちでアイデア会議をするのは、
結構六つかしいことです。
全員が「これだ!」と思えるアイデアに到るのは
めったにないことだからです。多くの場合、アイデア会議に出てきたそれぞれのアイデアは一長一短。どれを推すかについては個人の好みが出てきてしまいます。

あるいは「採点表」で作りますか?

ということで、実際のお仕事の場合に必要とされるのがディレクターという存在。目の前にある一長一短を責任を持って判断するのがディレクターのお役目になります。

そして残念ながら、その決断には、かならず賛否両論があります。その重みには堪えなければならない道理です。ということで、
フラットな仲間同士かつディレクター不在でのアイデア会議なら
1)誰もが納得するアイデアを考える 2)ディレクターを選び、その判断に拠る

になるでしょう。二つの選択肢のどちらがよいとは絶対的には云えません。1)にチャレンジするのがアイデアパーソンの王道かも知れませんが・・・
  (かとうまさはる) 

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Q056:枠がない方が考えやすいような気がするのですが・・?

Q:今日やってみた「ワークショップ考具」、アイデアスケッチを2回目に描くセッションでは
  どこかあるジャンルに絞り込んで考えてみる、ということで作業しましたが
  アイデアを考える時には、そうした枠というか、制限をつけない方が考えやすい気がします。
  (京都府:Kさん)

A:
WSでアイデアスケッチを描くのは「自由に考えることに慣れる」を体験してもらうトレーニングだと思っています。みなさんの気づきにもありましたがたくさん考える、の「たくさん」のレベルを上げてもらったり
「わがまま」の度合いが、どこまで赦されるのか、を感じてもらったり。

その目的から、割に制限ないお題を設定しています。制限とは与件であり、「思いやり」にも近くなりがちだからです。しかし、現実の仕事上でのアイデア出しでは
あまり自由なのも困ってしまう時が多々あります。デートしていて「何食べる?」「何でもいいよー」と返事が来て
「え・・そういわれても」みたいなケース。ある程度、絞ったテーマ設定の方が、かえってアイデアが出てくる。WSでいったところの「具体的に問う」です。

ただ、お題を最初から絞るのは勇気がいります。その時点でアイデアの方向性が決まってしまうからです。

そこで、「アイデア会議第1ラウンドの第1回目」は本当にオープンに考えてみて
出てきたアイデアスケッチを大きく俯瞰しながら、第1ラウンド第2回目へのお題を絞っていく。そんな作業も実際には頻繁に行われているのではないでしょうか。

実は、その辺の「お題設定」がディレクターの腕の見せ所でもあります。自由に考えることに慣れたプランナーに、具体的に問う=あるジャンルで徹底的に考えさせる。
云うは易し、なんですが・・・
  (かとうまさはる) 

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Q055:アイデア会議は何人ぐらいでやればいい?

Q:アイデア会議をやる時には
何人ぐらいでやるのがいいんでしょうか?
 (京都府:Sさん)

A:
よい質問、でも同時に六つかしい質問です。気になるところですよね。
答えは「ディレクター次第」です。大勢を集めてアイデアを出してもらうのが好きなディレクター。よりチーム感を高めて、少数精鋭でやるのが好きなひと。あるいは最初はスポット参戦を前提としたプランナーを大勢集めて、何を考えるべきか、そのポイントが見えていく過程にそって
徐々に減らしていくようなパターンもあるかもしれません。

またお題によって、その辺は柔軟に使い分ける手も、もちろんある。ディレクターの志向と、チームの実情とのバランスでしょうか。
  (かとうまさはる) 

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Q054:マインドマップを使うと収束しがちになるのはなぜ?

Q:仲間うちでFマインドというマインドマップをつくるアプリケーションをつかって打ち合わせを
  していると、
なぜかすぐにまとめ、収束してしまいがちです。
 (大阪府:Oさん)

A:それはアプリケーションのせいではないでしょうね。
おそらくその打ち合わせ(「アイデア会議」?)に参加している
みなさん自身のマインドが収束型なんでしょう。「ワークショップ考具」をやるたびに感じるのですが
たくさん考える、の「たくさん」は当然ながら人によって違います。この「たくさん」を、少なくとも2桁以上にするのがひとつのポイント。

マインドマップはそれが手書きであれ、デジタルなものであれ
「たくさん=拡散」には向いているツールだと思います。ただ同時に「構造整理=収束」のツールでもある。もちろん人に拠りますが、通常の知的ワークは構造整理型が多くなっているのが現実でしょうからついついそちら側の使い方をしてしまうのではないでしょうか? とはいえ、ツールの新しい使い方を覚えるのは結構大変なので
あえて一時的にツールそのものを変えてみて、「たくさん考える」を身体で覚えてしまった方が早いかも知れませんね。
 (かとうまさはる)

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Q053:マンダラが取り留めなくなるのですが・・・

Q:先日「ワークショップ考具」に参加しました。
  アイデアスケッチを描くための下書きとしてマンダラートを使う際、
 1)分解・具体化 2)連想 3)云い換え と3つの使い方にトライしましたが
  どうもマンダラを埋めているうちにその3つがこんがらがってしまうのですが・・・
  (京都府:Uさん)

A:
「マンダラート」にはそれなりの奥深い使い方があります。その奥義をしっかりとマスターする方法がひとつ。もう一つは、考え方を変えてみる。アイデアスケッチのための下書き、であるなら、自分の中でアイデアへのヒント/ジャンプになる「ことば」がマンダラを通じて
見つかればOKなんだ、と考えてみる。

だとしたら、マンダラがその手法として「正しく」書けていなくても最終的にアイデアスケッチがたくさん描ければ大丈夫。分解しているつもりが、いつの間に云い換えになっていたり、連想しようと始めたマンダラがどんどん外れていったとしても。きちんとした作業をしようとするよりも、「ことば」を多く出せた方がいい。作業の目的はどこにあるのか、ということですね。マンダラートを開発された今泉先生には非常に恐縮なのですがそういう考え方もアリでは、と個人的には思っています。
  (かとうまさはる) 

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Q052:メモがこんがらがるのですが・・

Q:「カラーバス」をやろうと思って街を歩いているとついつい、
  関係ないことが頭に浮かんできてしまうのですが・・
メモるときはメモる、というように
  一つのことに集中していた方がいいのですよね?
  (神奈川県:Tさん)

A:
目的による、ということなんじゃないでしょうか。
単純に「カラーバス」を習得するのであれば、それに徹すればよいので。ただ、カラーバスにしても他の考具にしても
本来的には、いまTさんが抱えている課題へのアイデアを出すためのヒント探し、
がその第一の目的だと思うのです。
であるならば、カラーバスの途中でも
出てきたアイデアを書き留めるべきですよね。そこまで追いつめられていなくても(笑)、大事なのは、ヒントをコレクションすることではなくて
アイデアそのもの、であったり、自分がアイデアをたくさん出せること。特に「カラーバス1級」なんて段位があるわけでもありませんし
流れに任せてしまって大丈夫ではないでしょうか?
  (かとうまさはる) 

Q051:考具を使わないとダメですか?

Q:『考具』を読みました。いいアイデアを出すためには、
  やはり本の中で紹介されている考具を使わなければいけないのでしょうか?
  (北海道:Uさん)

A:
いいえ。使う必要なんてまったくありません。
『考具』の中で紹介したのは、あくまでもかとう自身がつかってみてなかなかいいな、とあくまでも個人的に感じたものです。Uさんの感触ともまた違うはずです。本屋さんに出かけてみてください。本当にたくさんの発想法/考具があります。何となくピンと来たものがあったらぜひ一回ではなく何回も使ってみてください。それでフィーリングと結果(これが大事ですね)が合えば、ずっと。そうでもなければ次の発想法/考具を探してください。

きっとUさんと相性のよいものがあるはずです。気をつけて欲しいのは、「発想法コレクター」にならないこと。多くの手法を知っていることと、実際にアイデアを考えることは全く別です。コレクターは一回やっただけで、あるいは一度もやらずにすぐ「評価」してしまう。それは損です。というか目的と手段とを取り違えている、ってやつですね。
  (かとうまさはる) 

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Q050:いきなりアイデア会議をやってみたいのですが・・・

Q:自分が店長を務めているお店で、従業員をメンバーにしてアイデア会議をやってみたいのです。
 彼ら・彼女らは特にアイデアを考えるトレーニングなんかは受けていないのですが
  いきなりアイデア会議に連れ出しても大丈夫でしょうか?
  (埼玉県:Aさん)

A:
微妙な感じ。いきなりアイデア会議だと厳しいかも知れませんね。
という理由は、アイデア会議とは、アイデアをたくさん持ってくることが前提だから。その場で考える(≒云い出す)はほとんどありません。アイデア会議前の個人ワークが大事なんです。それに慣れている、やり方をしっているのであればOKですが・・・。

もし一回もそんなことやったことない、という人たちなら
その辺の手ほどきが必要になります。自分ができるから他人もできる、とみなしがちですが
「考える」ことへ対する心のハードルは思いの外、高いものです。
  (かとうまさはる) 

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Q049:アイデアをどこで考えてますか?

Q:かとうさんは、アイデアをどこで考えてますか?
 (神奈川県:Uさん)

A:
どこ、は本当に人それぞれでしょうね。
あくまでも個人的には、
多少ザワザワしたところに座ってやるのが好きですけども。で、肝心なのはこういうQAの後に
実際に試してみることですよね。ポンと、まずは騙されてザワザワするところへ行ってみる。自分にとって心地よければ、レパートリーに加えればいいし、ピンとこなかったら、他の場所を探す。考えること=スポーツですから自ら身体を動かしてみて、自分に聴いてみてください。

絶対の正解はありません。ゆえにあれこれ試してみる。その結果「人それぞれ」になるんですよ。
 (かとうまさはる)

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Q048:アイデアは合体してはダメなんですか?

Q:自分でアイデアを考えて、企画に落とそうとする時、
  これはいいな、と思うアイデアをドッキングさせたくなるのですが・・?
  (東京都:Hさん)

A:
一概にダメ、と断言もできないのですが
おおまかにいうと止めておいた方がいいかもしれません。

特に「対応にドッキング」が危険です。一つの企画に入っているコアのアイデアは一つ。それが2つ3つあると、やっぱりボケます。補強する、という意味で合体することはアリです。その見極めをするのもプランニングの技ですね。どうしても捨てがたい、と思ったらそれぞれをコアアイデアにして企画を2つ考える。どちらを選ぶかはディレクターやクライアントに任せてみませんか? 困った顔をしていたら、プランナー冥利に尽きる、というものです。
  (かとうまさはる) 

 

Q047:「人格否定発言」への対応は?

Q:自分の上司や先輩は、アイデアを話し合っている時なのにアイデアではなくて、
  自分(発言者)を否定するようなことばかり言うのですが・・・
  (東京都:Tさん)

A:
ブレーンストーミングには、それ相応の慣れがやっぱり必要です。
特に「発言と発言者とを切り離す」のは大変だと思います。
かとうも時折やってしまいますから。その一方で、アイデアとは優劣を問われるものでもありますからどちらがいいのか=他方の否定になるのも構造的な事実です。

下々としては、その構造論を理解した上で上司の方々の人格改造を志向するのではなく、環境を整え直すことでネガティブムード軽減(絶滅と云いたいところですが)への
取っ掛かりを掴んではどうでしょうか?

具体的には「壁/机の活用」です。持ち寄ったアイデア(スケッチ=紙)は全部壁に貼る。机に置く。
1)発言者と発言(アイデアスケッチ)をズラす、距離を離す
2)アイデアスケッチに向かって話しても、発言者の方を向かなくても済むようにする

 になるように工夫してみてください。上司の発言自体は相変わらず否定的かも知れませんが聞いている自分が発言方向とズレていることで、「第三者化」できます。もちろん100%逃れることも出来ませんが、かなり楽になれますよ。「うーん、やっぱりそのアイデア、詰まんないよな」と自分でも思えたりして。三つ子の魂百まで、といいますから
上を変えるよりも、自分を変える、場を変えるが早いです。

  (かとうまさはる)