■notes036 視野を広げる とは カメラを引く こと!

出張の移動中、とあるファシリテーションの本を読んでました。

本文中に「参加者の視野を広げるように・・」と書いてあって、フッと思い出したのが『Powers of Ten』というビデオ(※)。椅子のデザインなどで有名なイームズ夫妻の作品です。シカゴだったかの公園でリラックスしている人を1/1の起点として始まるビデオは、最初にぐんぐんカメラを引いていきます。アッという間に人間なんて見えなくなって、アメリカ大陸になって、地球になって・・・と銀河系を越えて拡大していきます。あるところまで行ったら今度はキューっと戻ってきて、
また1/1に戻ってから今度は拡大していきます。最後は分子とか中性子とかの世界まで。

と思い出していたら、そうか、と気づき。「視野を広げる」ってのは「隣のものが視界に入ること」なんだ!

カメラを引いていくと、寝ころんでいる人の周辺にあった(けど最初は見えなかったもの)が視界に入ってきます。隣にいた奥さんとか、公園の形とか、脇を走る車とか。視界に入る、ということは「一緒にミル」すなわち「比較する」だったりする。その一方で「視野を広く持って」と云われたときにやりがちなのは
「その対象を抽象化する」ことだけに終わったりするのでは、と思うのです。万年筆→文房具、みたいな。カメラを引いてみると、万年筆と紙と、コップとペットボトルと・・(これ実況中継です)が、目に入る。文字通り同じテーブルの上に載っかります。そうなると、あれもこれもあるな・・と複眼思考に強制転換されそうです。ファシリテーション的に翻訳すれば
「視野を引いてみたら 隣に見えてくる他のものは何ですか?」と問いかける感じ。もっとも、引きすぎたら「大宇宙」になっちゃうんですが。何に役立つのか?
まだ分かりませんが、とても新鮮な気づきでした。

※・・昔は1万円したビデオが今はDVD、ウン千円で入手できます。くそー。