■notes029 UK探訪記 第3日目。

こちらに来て、できるだけ心がけたのが教会に行くことでした。
建築、空間を体感する目的とともに、宗教という「習慣のデザイン」がどのようなカタチとして実行されているのか、を知りたかったのです。

3日目に訪れたのはウエストミンスター大聖堂。平日の1730過ぎ、まさにミサ(というのかな?)が行われていました。聖歌隊に牧師さんの説教・・と厳かに儀式が進みます。参加しているのは100人強。観光客もチラホラとはいましたが、ほとんどが地元の方でした。キリスト教の教義云々とは少々離れて「習慣のデザイン視点」からみると、まさにカタチのオンパレード。

そして儀式が進むに連れ、みなさんの雰囲気が変わっていくのが肌で感じられます。真剣に祈りを捧げる方々は、「戻る」ことを欲しているのだろうな、と思いました。定期的に自分自身を回復する、あるいはピュアな自分にリセットする。そのためのキッカケというか段取りというか・・そんな意味合いがあるのではないか。

なだいなださんに「神、この人間的なるもの」という著作があります。その中でも大胆にも、極論すれば「神」はなんでもいい。人は信じる、という行為そのものを求めているのだ・・という趣旨の記述があります。なださんが書いているがゆえにおお、すげえぜ、と感じる訳ですが、この本を読んで以降、宗教の持つ習慣的な儀式の意味を考えるようになりました。

そんなこんなで、ロンドンのカテドラルの中にいて「戻る、ための習慣のデザイン」を感じたわけです。習慣は、人生を大きく変える力があると思います。例えばブランディングと呼ばれるコミュニケーションに於いても、習慣のデザインまで踏み込んでいかないとなっかなかブランドとして定着しません。

そして習慣とは行動です。身体が動くことです。一発ものの、スッキリ系の企画も愉しいけれど、地味ながらも人生を変えてしまう、習慣というアイデアや企画を作ることが出来たら、プランナーとしてはしびれるなあ、という思いがよぎりました。やや不遜かも知れませんが。