Q024:建築(家)と考具との関係について・・?

Q:建築(家)と考具の関係について・・?
『考具』楽しく読ませていただきました!
「建築」もアイデア出したもん勝ち、と、日々感じています。例えば安藤忠雄さんの代表作「住吉の長屋」。別室へ行くのにいちいち屋根のないコートヤードへ出なければならない。僕にとっては反則ワザのような建築です(おいしすぎです)。そんなアイデアマンぞろいなワケですが、グループワークをするとあまりに個性がぶつかりすぎてうまいこと煮詰まらない、という経験をしばしばしてきました。特に、グループで1つの建築(もしくは空間)を作る、という場合です。

▼質問1▼
アイデアは質よりも量だ! と加藤さんは述べておられます。ブレストでも質より量でしょうか? それは建築においても当てはまるとお思いでしょうか?

▼質問2▼
また、学科の諸先輩方との協働作業・ブレストにおいても『考具』的考えを導入したいのですが、どうするのが効果的でしょう?

ex:レジュメに掲載するなど…高校時代は、新聞部に在籍しており、トップに立って指揮できたのですが、今はそういう立場にありません。規模、学年とそれに伴う学習進度のためです

よろしければお答えください!
 (秋田県 Kさん)

A:
建築にアイデア。とても重要ですよね。
プランそのものを左右する大きなアイデアから、細かい数センチの収まりなどの工夫のような小さなアイデアまで、本当にたくさんのアイデアの固まりですね。私事ながらかとうも自宅(コーポラティブタイプの集合住宅なのです)の設計を建築家の先生とやったとき、それを痛感しました。また建築はアートにも近いので、各建築家の個性がかなり出てきます。施主と建築家と個性が合うかどうかは非常に重要なポイントですね。
さて本題に参りましょう。

▽回答1▽

アイデアは量>質、とまでは云いません。大量のアイデアが出てくれば、質的にOKなものが「選べる」のです。
そして質の高いモノだけを頭の中から出そうとするのは、アイデアを自分で殺してしまっていることになりがちなので、
とりあえず量、を第一に出してしまってから、質の要求を満たしているものをピックアップする、です。もちろん、いくら大量のアイデアがあっても、OKラインに達していないモノばかりだった、という結果に終わる可能性はあります。プロの仕事なら十分あり得ることです。
その場合どうするか?

もっともっと、考えるのです。(質を後回しにして)アイデアを出すのです。ブレストをそのまま続行するのもよし、後日に仕切り直すのもよし。
それはリーダーの差配しだい、および場の具合ですね。しかし仕事にはたいがい締め切りがありますから、厳しいです。ほんとに。
当然ながらこの原則はジャンルを問わないと思います。
広告でも建築でも夕食でも。やっぱり締め切りはありますね。

▽回答2▽
あるチームや集団に属する全員が考具を使う。結構なハードルかも知れませんね。

『考具』では基本的に個人ユースを主に想定していましたので、「みんなでやる考具」はまた別の展開が考えられそうです。チームでのワークに考具を使うためには、しかるべき人が「導入」してくれないと六つかしいケースが多いでしょう。とくに考具はカタチのあるものは多いし、一件妙な入り口ですから、「なにそれ」的な拒否反応もあったりして。
また建築に限らず、個性あふれるチームの方々に一律的なやり方を強制するのも一考です。要は議論の場(アイデア決定≒選択の場)にいいアイデアが持ち寄られれば好いのであって、そこに至るプロセスは個人がそれぞれでいいと思うのですけども。建築に関するアイデアの場合は「場で考える」ことが少ないような気もします。その辺はどうなんでしょうか?

ともあれ、導入するとしたら・・・ですね。全体にいきなり、よりは「こんなやり方を見たんですけど・・」「たまたまこうやったら結構(というさりげなさがポイントか)よくて・・」など、あくまでも参考程度なんですが・・・のノリでさりげなく提案してみる、なんてのはどうでしょうか。低姿勢の導入方法ですが最初の抵抗感ハードルって意外に高いものですから。

しかし・・・こうした会議というか打ち合わせをどうやって活性化していくか、みなさん悩んでますね。実際、ここのところ非常に多くの本が出版されてきていますし。組織だけではなく、ワークのリーダーシップ、もそこかしこで問われているのでしょうね。
  (かとうまさはる) 

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