Q020:「発想法」と「思考法」との違いは何ですか?

Q:「発想法」と「思考法」の違いはなんですか?
『Think!』(2004Win#8 東洋経済新報社)の記事、「思考法と、発想法。」楽しく読ませて頂きました。
この特集の(『ワークショップ考具』以外の)他の記事は「思考法」に力点を置いているように思われました。そもそも発想法と思考法は違うものなのでしょうか? 発想法+合理的意思決定=思考法、つまり思考法の方が高級、という風に思えてならないのですが。とはいえ、コンサル業界の人が広告(企画?)業界で即通用するとも思えないですし、逆もまた然りで。ご意見賜りたく。
  (東京都・Kさん)

A:
そうえいば、どうなんだろう?
ということで、手元の辞書をまずは調べてみました。
「新明解国語辞典」三省堂(※)によると以下。予想以上に違うので驚きました。

【思考】
 冷静に論理をたどって考えること(頭の働き)。

【発想】
 1)その問題をどう取り扱い、どうまとめるかということについての思いつき。アイデア。
 2)(考え付いた事を)効果的な叙述・構成などによって表現すること。
 3)(音楽で)楽曲の持つ気分などを演奏のしかたによって表現すること。

他の辞書も当たり、かつあくまでも自説を述べれば違いは大きく2つかと。
まずは「プロセスと結果」の違い。思考、はプロレス、じゃなかったプロセス。これが正しくないと、結論も当然ずれるでしょう。鋭くない経営者はこのプロセスを持っていないので、
好くて回り道、でなければ間違った道を進んでいくことになっているのでしょうね。さらに結論までのスピードも早い。
あれこれ調べたりして傍目には面倒に見えるのかも知れませんが
プロセスとしての方法論=ノウハウあるいはメソッドを確立しているのであれば、それは「作業」に近いでしょうから存外楽チンだったりして? ・・そんなワケないか。それに比して発想の方は「で、どうする」「何をする」がカバー範囲。
合理的なプロセスを経て明らかになった課題・問題をどうやって解決するのか、です。合理的な思考法では課題そのものの特定や解決の方向性まではMECE的に"導ける"のだと思いますが、ビジネスの現業ではその先も重要。ちなみにどこまでが業務領域なのか、でコンサルティング(会社)に対する誤解が生じやすい部分でもあるみたいですね。

2つめの違いは「個性の発揮度」。合理的、論理的なプロセスにおいては選択肢はあるでしょうけども「最適かどうか」が問われる気がします。そこに担当者による違いは、発想のそれ、ほどは大きく出ないのではないか・・? と想像します。発想は表現、でもあるわけですから、個性が必要。「らしさ」があったほうがいい。ビジネスの世界においては、「発想」のプレゼンテーションといえど当然ロジカルであるべきですが、個性がアウトプット(企画)の中に出てくるのであれば、人によっては判断が分かれるケースも出てくるのでしょう。発想、の領域がアウトプットとして具体的である以上、これは乗り越えて行かなければならない壁。苦しいけど楽しいところ、です。

さて、どっちが高級かはナゾですが、これからは「思考と発想」がクロスオーバーする、または協働するケースが多くなるんでは・・・と勝手に予想しています。kさんはどう思います?
  (かとうまさはる)

  ※・・余談ですが「変な解説」でちょっと有名な辞書です。

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